架空生命ストリキニン

小説、大衆音楽、芸術

音楽

 

文学的(≠芸術的)な音楽にしか楽しみを見いだせない性分で、だから妙なバンドの曲しか聞けない。これは半分嘘で、消費するというためだけなら別に消費されるべくして存在する音を聴くこともできる。すぐに剥がれる絆創膏みたいな音楽はそれでしかない。

自分が変でないことを知っている。アカウントを切り替えれば、自分と同じ趣味の音楽を聴く人がたくさんいる。だから、自分と同じように、文学的領域に楽しみを見出すような人間が実生活で周りにいないのは単なる不運だと捉えている。その程度かと鼻にかけるような態度を意識してとっているのは拗ねているからだ。何でも聴いているという人間は、きっと俺の好きな文学を聴いていない。あるいは、そうでなくとも、同じ楽しみを見出さずにただ消費している。そのことに気付いて、だから、柄にもなく傷ついてしまった。