架空生命ストリキニン

小説、大衆音楽、芸術

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例えば底抜けに明るいものがかえって底のない穴に落ちるような虚脱感を与えうるように、絶望を連れてくるのはいつも希望である。みなさん気分はどうですか? 私は"虚(うろ)"です。虚ほど確かに実在している実感を与えてくるものはないのに、虚言だの虚数だの、虚という字にはどうにも「実在しない」というニュアンスが含まれているようですね。何かがあるのと何もないという状態が不可侵的に存在しているのだとしたら、この世の99%は虚です。世俗的なニュアンスでのシュレディンガーです。わかりますか?

絶望を連れてくるのは希望というのは引用ですが、底抜けに明るい云々は今日思ったことです。そういえば、本当に精神にダメージを与える景色というのは、夜ではなく太陽の上がった昼間だったりしませんか? 雲ひとつない快晴、じりじりと照っている太陽、その想像で私が感じることは絶望です。止まない雨はないとかよく言っている人いますけど、晴れてなお依然として何も解決していないことに気づいたとき、私は絶望をします。その実なんにも望んでなどいないのだから、本当は絶望なんて言葉を当てがっちゃいけないんでしょうけど。

まあ、そんだけです。もっと明るい話をしたいですね。というか絶望ってなんだ。状態を表すはずの言葉であるお前がどうして感情の代弁者となっているんだ? まあ、別になんだっていいか。